発音をしっかり勉強する必要ってあるのでしょうか?10か国を超える国籍の人たちと仕事をする中で私がたどり着いた現時点での結論は、「100%ネイティブレベルになる必要はなし。でも、言いたいことが伝わるレベルで発音は身に付けなければならない」です。この記事ではそう思うに至った根拠、発音勉強にオススメのYouTube動画などを解説いたします。
*ちなみに、この記事で言う「発音」は一つ一つの音の出し方以外にも、イントネーションやリズムなどを含めた話し方全般、という意味で使っています。
そもそも、ネイティブレベルの発音は必要なのか?
ネイティブスピーカーのような発音を身に着けられれば、それは一つの理想的な姿であることは間違いないでしょう。
ただ、英語を“コミュニケーションツール”として捉えたとき、ネイティブスピーカーと全く同じレベル、というのは必ず必要か?といえば決してそんなことはありません。
なぜなら、ある程度クリアな発音やイントネーションを身に付ければ、ネイティブ、ノンネイティブともに言いたいことはしっかり伝わるようになるからです。
これは、私が今までにアメリカ、イギリス人といったネイティブを含む10か国を超える国籍の人たちとコミュニケーションを取ってきた経験から言えることです。
逆に、ネイティブスピーカーと全く同じレベルの話方を身に着けたがゆえに、かえってコミュニケーション上、弊害が生じるということもあり得ます。ちょっと意外ですよね。
「ノンネイティブ同士の会話は問題ないんだけど、イギリス人同士、アメリカ人同士の会話になると、何を言っているか分からない事が多いよね」
これは私の仕事仲間や友人のアルゼンチン人、ポーランド人など、色々な人から聞いた声です。
私も共感できますし、皆さんも同感ではないでしょうか?
ナレーションのようなはっきり、くっきりした英語で話してもらえれば理解できるけど、ネイティブ同士の会話やドラマになると全然理解出来ない。
つまり、英語でコミュニケーションを取ろうとしたときに、極端な話、アルゼンチン人⇔日本人はコミュニケーションが取れるのに、100%ネイティブ英語のアメリカ人⇔アルゼンチン人(日本人)はコミュニケーションが取れないということが起こりうるのです。
でもジャパニーズアクセントはダメ!
ただ一方で、コテコテの日本人英語ではなかなか理解してもらえません。経験上、ネイティブ、ノンネイティブ問わず伝わらないですが、どちらかというとノンネイティブに対しての方が伝わらないように思います。
これは、例えば我々にとってのインド人の英語、みたいな感覚でしょうか?決してインド人英語が悪いとかいう話ではなく(むしろ日本人よりよっぽどレベルが高いですよね)、馴染みがないという点で、非常に聞き取り辛いものです。
また、ネイティブに比べてノンネイティブは英語の聞き取り能力のバッファがあまりないことも原因でしょう。
私自身の苦い経験の一つをご紹介します。今でも鮮明に覚えているのですが、数年前スペインのマドリードに旅行した時のこと、レストランに入り空席を見つけたのでウェイトレスに「May we sit down at that table?」と聞いたのですが、全く伝わらず、彼女は「What? Fifteen??」と全くかみ合わない返答をしてきました。
どうやら彼女には私の「sit down」が「Fifteen」に聞こえたようで。こんな簡単な内容を伝えるのに随分とあたふたしました。幸い今ではこんなこと無いですけど、当時、発音ちゃんと勉強しよう!と思う非常に良いきっかけになりました。
これまでに見てきた事例を踏まえると、まず目指すべきところはネイティブ・ノンネイティブ問わず聞き取りやすい発音に近づけること、(例えば少なくとも一つ一つの音は正しく発音出来て、一般的なイントネーションは身についている)、というレベルを目指すことが大切であることが分かると思います。
オススメの発音練習教材
発音を身に付けるために、私が今まで使って本当に効果があった発音のトレーニングを紹介します。
Rachelというアメリカ人女性がやっているYouTubeチャンネルです。
本や有料オンラインコースもありますが、まずはYouTubeの無料動画で練習してみると良いと思います。
非常に良くまとまっていて、一つ一つの音の発音から、少し長い文章の音読など、様々な動画があって独学にピッタリです。
私はYouTubeでしばらく勉強して、気に入ったのでキャンペーンの時に本も買いました。
現時点(2019年5月)でチャンネル登録者数193万人!!!という驚異の人気チャンネルです。
発音系のYouTubeチャンネルは色々見ましたが、これが一番です。
イングリッシュフォーエブリワン(English For Everyone:E4E)
浜松町発の発音に特化した英会話学校です。
英会話と言ってもレッスンのほぼ全てを発音練習に時間を費やす変わったカリキュラムのスクールです。
発音は自分では中々直すことが難しいので、私はRachel's Englishと並行してこちらのスクールも活用しました。
海外からのオンライン受講で3カ月トレーニングした結果、本当に劇的に発音が改善しました!
こちらの記事でレビューもしているので、良ければ読んでみて下さい。
ネイティブとの毎日トレーニングでスキルとして英語の発音とスピーキング・リスニングを身に付けるという、 浜松町発の英語スクールのGSET(旧: English for Everyone (E4E、イングリッシュフ[…]
まとめ
私はまだまだ、完璧なレベルに至ってはいませんが、ご紹介した考えのもと発音をトレーニングして、少なくとも仕事で困らない程度には成長できています。この記事が、あなたのご参考になれば嬉しいです。