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イギリス英語 発音学習:ファンダメンタル音声学(書籍レビュー)

ブリティッシュアクセントを身に付けたい学習者の方に向けて、

今回は今井邦彦さんの「ファンダメンタル音声学」という本をご紹介します。

純日本人で23歳までは日本国内で過ごしながら、

素晴らしいUK発音の先生の本です。

一つ一つの母音、子音に始まり、強勢、イントネーション、

細かいイギリス英語特融の発音癖まで網羅されているので、

UK英語を学習したければ、メチャクチャおすすめです!

 

「ファンダメンタル音声学」の特徴

全6章に分かれていて、それぞれお手本のCD音声を使って学習できます。

第1章は母音、

第2章は子音、

第3章は強勢、

第4章は単音に起こる変化、

第5章はイントネーション、

そして第6章は会話、シェイクスピア、コクニー

となっています。

 

それぞれの音について、

ただ発音の仕方を紹介するだけでなく、一歩も二歩も踏み込んだ内容になっています

例えば、「i:」の音について。

よくある初学者向けの発音の本では、

beet, feetのeeが「i:」ですよ、口を思いきり横に広げて発音します。

といった内容止まりなのですが、この本では

bee と beatでは発音するときに「i:」の長さが異なる

ということまで踏み込んで説明しています。

ちなみに、どちらの単語で「i:]がより長く発音されるのか、皆さんわかりますか?

 

 

答えは「bee」です。beeの「i:」の方がbeetの「i:」の2倍も長く発音されるんです!

イメージ的には「beeee」と「beet」くらい違います。

なぜこうなるのか?そこに法則はあるのか?

そういったことがしっかりとこの本では説明されているんです!

 

そして、この微妙な発音の違いの積み重ねが

ネイティブとノンネイティブの差をくっきり明確にしているんです。

 

こういった形で、一つ一つの音について詳しい解説がなされていて、

いままで、なんで同じように読んでるはずなのに、ネイティブと同じにならないんだろう?

と悩んでいたポイントがクリアになっていきます。

 

「ファンダメンタル音声学」のここが素晴らしい

すでに素晴らしいところを紹介していますが、他にも素晴らしい点がたくさんあります。

この本では、一つ一つの音の正しい出し方を学んだあとにさらに、

それらが組み合わさったときの単音の変化についても、異常に(笑)詳しく解説しています。

 

例えばget anotherというフレーズのようにanotherの前の単語が子音で終わる場合、

another のaが脱落して、代わりにnがgetに付くことで、

「getn nother」のように発音される、といった感じです。

 

こういった事を自分でネイティブの英語を聞いて気付くのは相当難しいのですが、

この本では様々なバリエーションを細かく解説しています。

マスター出来れば確実に、UK発音のみならず英語発音のレベルがあがります!

 

さらにこのCDの音声は、国際音声学協会に認められた著者自身が吹き込んでいます!

「英語環境で育っていない日本人でもこの域に到達できるんだ!」

ということを見せることで、学習者を勇気づけるという今井先生の心意気からです!

実際、日本人でここまで出来るんだ!と感動します!!

まとめ

私は良くシャドーイングや暗唱を英語の練習に取り入れているのですが、

その際、自分の発音をお手本に少しでも近づけるために、

この本の知識がとても役に立っています!また、リスニング力の向上にも劇的に効果があります。

良く言われる、自分で発音出来る音は聞き取れる、という効果なのでしょう!

発音を改善したい方、ブリティッシュアクセントを身に付けたい方、リスニング力を上げたい方も、

試してみる価値、ありますよ!

 

 

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