私の2歳の娘が言葉を覚えていく姿を観察してきた結果、英語のスピーキング学習にリピーティングが非常に効果的であることに改めて気付きました。この記事では私が気付いたこと、また英語勉強にどう活用出来そうかについてご紹介します。
こんな方へオススメ
・リピーティングの方法や効果が知りたい方
・英語勉強にリピーティングを取り入れようと思っている方
・子どもの言語習得に興味がある方
リピーティングは色々なところでオススメされていますが、
本記事ではこれまでにあまり着目されていない
「 フレーズを覚えて使えるようになる 」
という点について、子どもが言葉を覚える過程を参考にしながら解説します。
それでは本題に入りましょう!
なお、リピーティングの解説を飛ばしたい方は目次から「子供が言葉を覚えていく過程」のパートに飛んでください。
リピーティングとは
リピーティングのやり方
英語を聞いてそれをリピート(オウム返し)する勉強方法です。
やり方はとても簡単で、
「英語をワンフレーズ聞いてそれをそのまま自分で口にする」
ことを繰り返すだけです。
シャドーイングのように音声を聞きながらしゃべり続けるのではなく、音声を一度止めて、自分で音声のマネをしてしゃべり、また音声を再生する、ストップ&ゴー形式のトレーニングです。
同時通訳者のトレーニングにも取り入れられている方法としても有名です。
リピーティングの効果
代表的なところでは
・英語の音や発音が身に付く
・イントネーションやリズムが身に付く
・文章の中での区切りの位置が分かるようになる
・学習教材に使ったフレーズを覚えて使えるようになる
・英語の短期記憶力(リテンション)が良くなる
などがあります。これだけでもやる価値あり!の魅力的な学習方法ですね。
冒頭でも書きましたが、この記事では「フレーズを覚える効果」について掘り下げて説明していきます。
子どもは無意識にリピーティングする
ここでは私の娘の例を使いながらリピーティングの効果を説明します。
少し前から、娘はテレビ、YouTubeから言葉を色々吸収しているようで、私が知らないうちに教えてもいない言葉やフレーズを覚えて次々に話すようになってきました。
で、娘はどうやってテレビやYouTubeから 言葉を覚えているのか気になって観察してみると、番組を観ながらずっとしゃべっていることに気付きました。
ジャンルも何も関係ありません。DA PUMPのU.S.A.のワンフレーズ、「バイバイキーン!!」「Hello」など何でも気になったフレーズをどんどんリピーティングしています。
同じ動画を何度も見るうちに、どのシーンでどのフレーズが来るか覚えてしまって、先回りして言えるようになっている場面もあります。
そしてそれらのフレーズはシーンと言葉が結び付いていて、日常で似た場面に出くわすと口にするようになります。
つまり、リピーティングによってシーン、場面に適した言葉をストックしているのです。
英語勉強へのリピーティング活用
リピーティング教材には動画がオススメ
リピーティングというと音声のみの教材を使う方が多いと思います。
私も過去やってきたリピーティング練習では、
「アルクの1000時間ヒアリングマラソン」
を良く使っていました。というのも、ヒアリングマラソンの中でリピーティングは教材の活用方法として推奨されているからです。
ヒアリングマラソンについては、別の記事でレビューをしているので興味のある方は読んでみてください。
参考記事:TOEICリスニング対策に1000時間ヒアリングマラソンを試した話
音声だけでリピーティングをする場合、リスニングの役には立ちます。これはTOEICリスニングで満点を取れるくらいリスニングを勉強してきた私が体験をもって断言できます。
一方でによってフレーズを効果的に覚えていくには、子どもが言葉を学ぶ過程と同じように
「動画を使ってリピーティングする」
方がより効果的です。
これはただ子どもが動画から言葉を覚えているから単にマネをするというわけではなく、裏付けがあるので少し説明します。
フレーズの記憶に動画での勉強が オススメな理由
単語やフレーズを覚える上で、人間はストーリーや映像、画像、音楽など付加情報があるとより覚えやすくなることをご存知でしょうか?
これは様々な研究で実証されていますし、ストーリー記憶は「ストーリー結合法」「ストーリー式記憶術」といった名前で多くの方が薦めています。
身近な例では、好きな歌の歌詞は1曲まるまる覚えられるのに、歴史上の偉人の名前は覚えにくいことでも納得できると思います。
また、歌の歌詞も「あの歌の出だしなんだっけ?」と急に聞かれても思い出しにくいですが、その曲のイントロを聞けばパッと思い出せたり、Bメロの歌詞を思い出すために、Aメロの歌詞をたどっていくことをしますよね?
これはまさに、ストーリーや音楽が記憶、思い出すことを助けてくれることの証明です。
そして、英語を話すときはその場面で使うフレーズをパッと引き出すことがペラペラ話すには重要になります。
つまり、音声だけの教材、文字だけの教材、よりも情報量の多い「動画教材」が覚える上でも、パッと引き出して使う上でも効果的なのです。
動画でフレーズをリピーティングして勉強すれば、フレーズを使う場面、そのフレーズへのほかの人の反応など、様々なことが一緒に学べます。
そして、その情報が自分が使うときにスッとフレーズを口にする助けになります。
動画教材の選び方
リピーティングの教材は「自分が使う英語」を学べるものなら何でも良いと思います。
言い換えると、自分が英語を使う場面と似た場面が出てくる教材ということです。
日常会話なら海外ドラマ、スピーチならTED Talkなどが良いと思います。
特にこれと言ってない方には、海外ドラマを教材に使うことをオススメします。
理由は、セリフが多いので自分が使いたいフレーズが見つかりやすく、日常会話は仕事など、他の場面にも応用が利きやすいからです。
逆に、 日常会話を学ぶなら、TOEICの教材はオススメしません!!
TOEICでは鉄板の「女性がベビーカーを押しながら歩道を歩いている」なんてフレーズ、練習したところで滅多に使わないですよね?
まとめ
今回は子どもが言葉を覚える様子を参考に、リピーティングの効果、英語勉強方法のご紹介をしました。
リピーティングは今回あまり触れていませんが、発音や英語のリズムなど色々学べますので、少しでも気になったら試して頂ければと思います。
この記事が、皆さんのご参考になれば嬉しいです!!